四葉のクローバーを探せ!

シロツメクサTrifolium repens
別名クローバー

【マメ科シャジクソウ属】の多年草。
原産はヨーロッパや北アフリカ。江戸時代オランダから送られた食器のまわりに敷き詰められていたことからこの名があります。全国で普通に見られる雑草、牧草。

 春、いたるところで雑草がはびこっている今日この頃。雅はせっせと草むしりに勤しんでおりました。
ふと、手元を見るとそこにはかわいい三枚葉。「あらこんなとこにクローバーが」じいっと見つめる雅の頭に、懐かしい子供の頃に記憶がよみがえります。

    *四つ葉のカタバミ探し

 恥ずかしながら、子供の頃(中学くらいまで)カタバミとシロツメクサの区別ができていなかったのです。三つ葉のカタバミの中から一生懸命四つ葉を探していたあの頃(遠い目・・・)

 カタバミはカタバミ科の多年草で【傍食】と書く。葉が食べられてかけたように見えるから。ぜんぜん違う仲間だけど。間違ってるのは私だけではないよ。四つ葉のクローバーをマークに使ってるお店などは、結構ハート型の葉っぱ、カタバミになっちゃってる物が少なくない。
(注:ハート型のクローバーは存在しました。参考)

 さらに、もう一つ。家の近くにはクローバーがなかったのがいけないのだ。雅が探していたのは隣との間や、壁の下とはっきり言って日当たりの悪い場所ばかり、これではカタバミしか存在しなかったのも当たり前、クローバーは比較的日当たりの良いとこに繁殖してますよね。
 でもホントに四葉のカタバミもあったら面白いと思いません?誰か見つけたら教えてくださいね。注:見つかりました!参照

カタバミの一種
    *植物界のベンチャー野郎

 シロツメクサはマメ科。マメ科と言えば根粒菌!(と思ってるのはわたしだけ?)
 根粒菌とはマメ科の根に寄生する細菌のこと、もちろん、ただで寄生させたりはしません。お互いに利益のある共生関係といわれています。根粒菌は落ち着いて生活する住居を与えてもらい、シロツメクサは根粒菌が空中の窒素から固定する栄養をもらう。この関係のため、シロツメクサは肥料分の少ない土地にでもベンチャー植物として広がっていくことができるのだ。
 でも悲しいかな、進出に成功すると他の植物が出張ってくる。すると背の低いシロツメクサは光をもらえずその場を去らなくてはならないのです。そしてまた新たな土地を見つけ、新天地を築く。がんばれシロツメクサ、負けるなシロツメクサ!

  *発見!四つ葉のクローバー

 と、思いにふけるうち初期の目的(もちろん草むしり)も忘れて四葉のクローバー探しに本気になった私は、目を皿のようにして探す。探す。探す!
 とある本で四つ葉のクローバー探しの名人が言っていたコツを思い出す。
「視野全体でクローバーを捕らえる」
 師匠の言いつけを守り、探すこと少々。ありました!あれ?でもちょっと変。数えてみると、1,2,3,・・・7枚葉だ!
 
 これはこれで楽しいけど、やっぱり四ツ葉が見たい。名人のもう一つの言葉「四ツ葉のでやすさは遺伝的に決まっている」つまり、その株の周辺に四ツ葉があるかも。

なんと7枚葉!ラッキー7
 
今度は7枚君の近くを重点適に調査。すると、見つけました。正真正銘四ツ葉のクローバー!ちょっといびつだけど確かに4枚!これで今回の任務は終了。大成功でした!って何か忘れてるような・・・ああ、一面草ぼうぼうだ!


 しかし、これでいいのか?これで満足か?草をむしりながら自分に問いかける。ただ見つけただけでは何の実験にもなってないではないか!もっと科学的に、もっと誰も行っていないようなことをしなくては!雅は新たな研究のため草むしりをやめた。(あくまで研究のため!決して飽きたわけではない。)
 

ちょっといびつだけど、幸せになる?
    *新たな疑問

 時はめぐり、夕方。ふと足元を見るとハート型の三つ葉、カタバミ君だ。陽が傾きカタバミ君は早々と眠りについていました。見たことありますか?カタバミは傘をつぼめるように眠るんですよ。あれ?そういえば眠るといえば、これもマメ科の特徴、オジギソウやネムノキなど夜葉を閉じる植物が多い。シロツメクサもその例に漏れない。
 ただし、シロツメクサはちょっと特殊な閉じ方。二枚が合わさって、残りの一枚は寄り添うように葉を立てて眠ります。

 かわいそうに・・・3枚だから一人あぶれちゃうんだね。ん?ちょっと待てよ、ということは4枚ならぴったり合わさるんじゃないだろうか?

葉を立てて眠る。
 あわてて、昼間の四ツ葉を探しに戻る。
あれれ?閉じてないぞ。
 よく見ると、閉じようとする葉の間に小さな葉が挟まり、ぴったり合わさらなくなっていた。7枚にいたってはお互いに押すな押すなと邪魔しあって、少しつぼまった程度。
 やっぱり突然変異。まともな行動は取れないようです。
  
 しかしこれは、追加の葉の出る位置によるみたい。
向きあう葉が増えた場合左下のように、ある程度収まりよく閉じるけど、左上の四ツ葉や右下の五ツ葉のように、閉じる葉の間から発生した葉を持つ個体は、完全に閉じることはできないようです。
 
 葉を閉じると、熱が逃げるのを防ぐことができる。それによって夜、体温が下がるのを防いでいる。四つ葉たちはその面で、普通の葉に比べてマイナスとなるわけだが、枚数が多い分で差し引きゼロ、にはならないのかな?
 四ツ葉の固体がそれほど少なくないことから、大きなマイナス要因ではないけれど、やや劣る。位でしょうか?
 四ツ葉ばかりではありがたみがないからね、これくらいがちょうどいいのでしょう。
 これで雅にも幸せが訪れることを祈って、今回はここまで。

閉じようとする間に
葉があるためとじれない。

7枚にいたっては、
なんだかわからない状態。

向き合った六つ葉

挟まった五つ葉

 *探しています!見つけたらご一報を!

・四ツ葉のカタバミ
・四ツ葉のアカツメクサ



参考資料
 したたかな植物たち  著:多田多恵子
 日本の野草 春・夏  監修:矢野亮




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